以前の記事で、フィルムカメラの基礎知識について紹介しました。今回はフィルムカメラのモデル、その種類と特性を実際の代表機種に倣ってご紹介します!なるべく多くのメーカーを網羅して紹介していくため、初心者の方でもわかりやすく、選びやすい内容です。
それでは早速見ていきましょう!
[フィルムカメラの使い方はこちらの記事でも紹介しています!]
フィルムカメラ 代表おススメモデル9選
Nikon(ニコン)
New FM2
Nikonのフィルムカメラの代名詞ともいえるFM2。露出計以外に電池を使わない完全機械式のフィルム一眼レフカメラで、プロからアマチュアまで幅広く愛された製品です。
余計な設定や機能がついておらず、撮影者の設定や撮影方法を忠実にアウトプットするモデルです。小振りで軽いボディでありながらも、発売当時からプロのフォトグラファーのサブ機として活躍できるほどの実力を持つ実力派として、初心者からプロまで多くのファンがいるカメラです。
ニコンの一眼レフには「不変のFマウント」とも呼ばれる「ニコンFマウント」が採用されているため、古いレンズから最新のレンズまで共有できるのも特徴的です。(一部相性の良し悪しはあり)
Nikonの一眼レフの解説はこちらから!
Comming soon…
Canon(キャノン)
AE-1
現在では普及価格帯のカメラでトップシェアを占めているキャノン、その地位を決定的にしたのが、1976年に発売された「AE-1」だといわれています。
AE-1の定価はボディのみで50,000円、50mm F1.4の標準レンズ付きで81,000円。
それまでの同社の似たスペックのカメラに比べて2万円もの値下げを実現し、普及価格帯のカメラながらも、手ブレを防ぎ失敗写真を減らすことができるシャッター優先AEを搭載したことが最大の特徴です。
そして、AE-1では標準でワインダーの使用を可能としていました。
ワインダーとは、フィルムをモーターにより自動で巻き上げるアクセサリーで、ボディの下部に取り付けて使用します。
1980年代後半以降のフィルム一眼では、ワインダーをボディに内蔵しているため、当たり前のように連写写真が撮影可能ですが、当時のアマチュア向けカメラには非搭載で一枚一枚手作業でフィルムを巻き上げて撮影するため、単写が一般的でした。
ワインダー対応したことで、シャッターを押すだけで連写を可能にしたモデルです。
Canonの一眼レフの解説はこちらから!
Comming soon…
富士フィルム
写ルンです
1986年に「フィルムにレンズを付ける」という逆転の発想のもと生まれた「写ルンです」。
軽く壊れにくい構造で、観光地の売店には必ず置いておるような、日本人にとって身近なカメラの一つです。
コンパクトカメラが主流になり、安価なカメラも少なくはなかったが、スマホカメラが普及したに比べると、写真撮影自体が手軽ではありませんでした。
そんな中で、徹底した低コスト化を図りつつ、一枚一枚を失敗なく撮るために、極力シンプルで軽量、壊れにくい構造を目指した結果、初代機の部品点数はわずか26点となり、まさに「フィルム付きレンズ」として完成されたモデルです。
現代でも味わいのある色調やコントラストが若い世代を中心にブームとなり、人気が再燃しています。
チェキ mini Evo
写ルンですと共に、インスタントカメラとしてロングセラー商品であるチェキのハイエンドモデル「mini Evo」。
「ソフトフォーカス」や「光漏れ」など10種類のレンズエフェクトと「モノクロ」や「レトロ」など10種類のフィルムエフェクトを搭載し、スマホ写真のように指定したエフェクトで撮影することが可能です。
また、スマホスマホ専用アプリ「instax mini Evo」と連動することで、「mini Evo」をスマホプリンターとしてスマホで撮影した写真をチェキフィルムにプリントにすることができます。
その逆、「mini Evo」でプリントした写真を、画像としてスマホに保存することができる「プリント画像保存機能」も搭載され、現代にマッチングした新しいインスタントカメラとして若い世代を中心に人気の集まっているカメラです。
旭光学
PENTAX SP
現在のカメラでは標準で備わっている機能ですが、外部の光ではなくレンズを通した光を測定できるTTL露出計(「Through The Lens」の略)を搭載したことで、どんなレンズを組み合わせても正確な露出を測定し撮影できるスペックは、当時のユーザーからすると画期的な仕様でした。
PENTAX SPはカメラ初心者や一般の愛好家たちにも使いやすい「ハイアマチュア機」としてリリースされています。
ハイアマチュア機のスペックがありながら、当時品は標準レンズが付属しており、手の届きやすい価格帯でのコストパフォーマンスの高さから、爆発的なヒットを記録しています。
その人気は世界的なものとなり、1964年から1974年までの10年間にわたって製造され、販売台数は国内で180万台以上、世界規模では400万台以上と言われているヒットモデルです。
京セラ
コンタックスT2
「コンタックス T2」は、1990年に発売されてから、高級コンパクトフイルムカメラブームの火付け役となった存在のカメラです。「コンタックス T2」の魅力はコンパクトフイルムカメラだからという妥協はなく、良いレンズと良いボディがバランスよく組み合わさった贅沢な一台に仕上がっているのが大きな魅力の一つです。もちろん高級コンパクトフイルムカメラならではの、マニュアルフォーカスも選択が可能になっており、撮影者の意思を反映する事も可能です。
Leica(ライカ)
ライカM3
1954年に発表されたライカM3は、それまでの旧型の同社製カメラとその構造が決定的に異なる新型として発売されました。1966年に製造中止になるまで、2万台以上生産されたベストセラーモデルです。
カメラ好きに知られる「ライカM型」の礎となったオリジナル機で、ライカM3から始まり現代まで進化を続けています。
Kodak(コダック)
EKTAR H35
出典:楽天市場,写楽,https://item.rakuten.co.jp/wing-vj/a453-605/
KODAK EKTAR H35は、ハーフフレームカメラで、フィルムの1ショット上に2倍の焼き付けができるカメラです。
36枚撮りのフィルムの場合、約72枚、24枚撮りのフィルムでは48枚のハーフフレーム写真を撮影することが出来ます。
今では貴重となったフィルムの節約もでき、現像方法によっては1ショットに2枚並んでいるようなストーリー性のある写真を撮ることができます。(1枚ずつ現像することも可能)
Rolleiflex(ローライフレックス)
Rolleicord(ローライコード)
Rolleiflex(ローライフレックス)は、ドイツのFranke & Heidecke(フランケ&ハイデッケ)社(現・ローライ)が製造してきた二眼レフカメラです。
スペック上の最大の特徴として、当時の一等品であるドイツ製高級レンズが使用されていることが挙げられます。
一眼レフと異なりレンズは固定式のため、交換することはできませんが、「空気感を切り取る」と言われているドイツ製のレンズを使用したローライフレックスを使うことで、日本製のカメラとは異なる味わいある写真が楽しめます。
多くの二眼レフに共通する、「ましかく」と呼ばれる、正方形の写真が撮影可能です。
[Rolleicord(ローライコード)の商品情報はこちらから!]
まとめ
今回は、国内外8つのメーカーとその代表的なカメラ9種を紹介してきました。
「フィルムカメラ」カテゴリでもその性質や写りは様々。ほとんど現行品が発売されていないことから、質の良い中古品を掘り出して探すのも一興です。
フィルムカメラの基礎知識は以下の記事でも紹介しています!フィルムカメラ初心者の方はぜひこちらの記事も参考に、自分に合ったフィルムカメラを探してくださいね。
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