皆さんは抽象表現主義を知っていますか?
抽象表現主義とは、極限まで簡略化された作風で、当時芸術といえばヨーロッパという風潮がありましたが、抽象表現主義はアメリカで生まれました。その理由も今回解説したいと思います!
この記事では抽象表現主義の『歴史』と『代表的な作品』をご紹介します!
目次
抽象表現主義とは?
抽象表現主義とは、他の美術様式とは異なり、明確なテーマを持たず、巨大なキャンパスに感情を表現します。
抽象表現主義は、第二次世界大戦後の1940年代にアメリカを中心に発展しました。戦後まではヨーロッパのパリが芸術の中心でしたが、戦後は多くの芸術家たちがアメリカへ移りました。
アメリカは芸術の歴史がヨーロッパに比べ、圧倒的に浅く、あまり西洋美術などの影響を受けていません。そのため、抽象表現主義のような他に例を見ない独創的なスタイルが生まれました。抽象表現主義という言葉は、1945年に美術評論家ロバート・コーツが「ザ・ニューヨーカー」誌で命名されて広まりました。
抽象表現主義の絵画技法は、アクション・ペインティングとカラーフィールド・ペインティングの2つあります。
アクション・ペインティングとは、顔料と言われる物をキャンパスに繊細に塗る代わりに、たらしたり飛び散らせたりする絵画技法です。
カラーフィールド・ペインティングも、アクション・ペインティング同様、顔料を繊細に塗るのではありませんが、面で塗り広めるという技法になります。
代表的な抽象表現主義
ここでは代表的な抽象表現主義のアーティストと作品をご紹介します!
ジャクソン・ポロック
ジャクソン・ポロックはアクション・ペインティングの技法を使った抽象表現主義アーティストです。彼は顔料を滴らせる「ドリッピング」と、顔料を流し込む「ポーリング」という技法を発明し、それらが後に「アクション・ペインティング」と言われるようになりました。そして、抽象表現主義を先導したアーティストの一人となりました。
Convergence
ウィレム・デ・クーニング
ウィレム・デ・クーニングもアクション・ペインティングの技法を使った抽象表現主義アーティストです。彼は、第二次世界大戦後にニューローク・スクールという芸術家集団に所属しており、抽象表現主義の作品を残してきました。抽象表現主義の作品の中で、最も高額な作品は彼の「インターチェンジ」というもので、3億ドルの値がつきました。
The Visit
マーク・ロスコ
マーク・ロスコはカラーフィールド・ペインティングの技法を使った抽象表現主義アーティストです。彼は抽象表現主義の代表的なアーティストですが、彼自身は抽象表現主義だけに限らず、いかなる芸術運動にも分類されることを否定しました。
CONPOSITION
まとめ
いかがでしたでしょうか?
抽象表現主義の作品は、抽象表現主義という概念を知らないと、鑑賞方法が全くわかりませんよね。私も海外の美術館でマーク・ロスコのような作品を見たことがありますが、愚かなことに「私でもこれくらいの絵は描けるのでは??」と思ってしまいました。すいません。
皆さんはこの記事をしっかりと頭に入れて、私のような愚かな失敗は避けてくださいね。
今後は抽象表現主義について理解を深めるため、抽象表現主義のアーティストをたくさんご紹介していきたいと思います!