【Barbara Kruge|バーバラ・クルーガー~Supremeの源泉となったアーティスト~】




Barbara Kruger/バーバラ・クルーガー

<プロフィール>

 1945年、アメリカ合衆国ニュージャージー州ニューアークに生まれました。シラキュース大学の視覚芸術学部(School of Visual Arts)に一年間在籍したのちに、1965年美術大学として世界的に名高い、パーソンズ スクール オブ デザインでデザインとアートを学びました。

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 大学でデザインを学んだ後、彼女は出版社でグラフィックデザイナーやアートディレクターとして働いていました。この間に、マドモアゼルの表紙を手がけた彼女はその実力から、すぐにヘッドデザイナーとなりました。他にも、ハウス&ガーデン、アパーチャなどでパートタイムで働くなど、アーティストというよりデザイナーとしての活動が多かったようです。後の作品を見ると、この初期のキャリアは、彼女のアーティストとしての活動に大きな影響を与えたことがわかります。

 また、カリフォルニア芸術大学、シカゴ美術館附属美術大学、リフォルニア大学バークレー校などの世界的な名門校でも指導しており、デザイン、アートの高等教育にも貢献しています。

 

<作品>

 クルーガーは直接的な文化的批評を伝えるタイポグラフィと白黒の写真を組み合わせるコラージュアーティストとして知られており、その作品は批評的かつコンセプチュアルなものです。

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 1960年代、それは現代とは真逆の価値観である大量生産大量消費が正しいとされる時代でした。そのような時代の中で、権力、アイデンティティ、セクシュアリティなどといった文化的構造を起点に、様々な作品を作り出しました。

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 例えば、彼女の代表作の一つである、「Untitled (I shop therefore I am)」はフランスの数学者でありながら現代哲学の父ともいわれるルネ・デカルトの「I think, therefore I am(我思うゆえに我あり)」の発言を引用しており、そこに当時の消費主義の考え方を反映したものとなっています。

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 また、他にも「Who owns what?」という作品では、財産と階級の問題の再考を示唆し、アメリカ社会の抱える経済格差の問題を表現しています。手を中央に大きく配置した構図は、特定のジェスチャーや行動を伝える抽象表現であり、クルーガーの作品で多く見受けられます。

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 彼女と彼女の作品が与えた影響は非常に大きく、タイポグラフィーを活用したアートを作り出すジェニー・ホルツァーや、オバマ大統領のイラストなどで名高いストリートアーティスト、シェパード・フェアリーなどに大きな影響を与えました。また、アメリカ発の人気ブランド「Supreme」はまさにクルーガーの影響を直接的に受けています。

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 彼女の作品の特徴は、そのタイポグラフィーや白黒の写真だけでなく、展示される場所もユニークです。バスやジャケット、道端の看板など、その手法は彼女が初期のキャリアで経験した広告的なものが多くあります。かなり扱うテーマは大きな問題で少し重ためですが、美術館などに行かずに気軽に作品を見ることができるので、ニューヨークを訪れた際は是非その作品を見に行ってみたいですね。

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<参考文献>

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https://www.latimes.com/archives/la-xpm-1999-oct-17-ca-23087-story.html

http://www.barbarakruger.com/biography.shtml

http://www.artnet.com/artists/barbara-kruger/

https://art.tokushima-ec.ed.jp//text/yomi/1260004_1.html

https://www.youtube.com/watch?v=bVxtKcDOHYc