エリースモールウッド/Elly Smallwood
<プロフィール>
1989年、カナダのオタワに生まれる。トロントにあるOCAD大学で美術を学び、2011年にBFAを取得した。卒業後より、トロントを中心にアーティストとして活動し、多くの展示会を開催している。
2016年より、ニューヨークやモスクワ等、世界各地で展示会を開催するようになった。また、自身の作品をインスタグラムにて多数投稿しており、フォロワー数も50万人を超える、人気アーティストである。
<作品>
エリーの作品は非常に個性的で、自身の心、体、その周りにいる人などを視覚的に探求する。彼女は、自身の作品のなかのゆがんだ自分のものの見方、特に自分自身の体を人々はどのように見ているのかを”本質的に表したもの”を見ている。
エリーが作品を作るとき、そのテーマはセクシャリティ、疎外感、激しい感情など多岐にわたるが、それらについて深く考えようとしない。アーティストというと、複雑な、わかりにくい哲学的なものを考えているようなイメージをもつ方も多いかもしれないが、彼女の場合、それは当てはまらない。より、直感的、本質的なものに従い描いている。それゆえに、コンセプトを聞かれたときにそれを説明することはない。その絵、そのものが言語として存在するからである。
彼女の絵の作成プロセスは、写真から始まり、1、2枚のスケッチを描く。いきなりキャンバスから始めることもあるが、そのあとにキャンバスに描き始める。始まり方にいくつか違いはあるものの、共通して彼女の作品の製作期間は短い。その作品に集中できる期間が非常に短いからである。
エリーはインスタグラムでも数多くの作品、スケッチを公開しており、先にも述べた通り50万フォロワーを超える、人気アーティストである。インスタグラムの中でファンとの交流もあるようで、ここから作品を買う人もいるという。作品をギャラリーや仲介業者を通さずに発表、売買できる時代、こうしたSNSを通したコミュニティーは非常に重要であるという。
エリースモールウッドは、日本語で検索してもヒットしないほど、日本ではほとんど知られていないと言っていいアーティストである。しかし、徐々に世界的から評価を得ており、これからさらに有名になると思われる、期待のアーティストである。トロント、ニューヨークで個展を開く機会が多いので、訪れた際は彼女の作品を見に行って見てはいかがだろうか。
<参考文献>
https://www.artistaday.com/?p=16204
https://www.artfilemagazine.com/Elly-Smallwood
https://www.instagram.com/ellysmallwood/?hl=ja