【オットー・ネーベル~美しい色彩の裏紙ある深さ~】

出典:https://www.ottonebel.ch/index.html




 皆さんはオットー・ネーベルという芸術家をご存じでしょうか。

 オットー・ネーベルは今私たちが”デザイン”と読んでいるものの原点を作り出したうちの一人とされており、芸術界、デザイン界に大きな影響を与えました。

 実は本メディアのヘッダーグラフィックの色彩設計時は、ネーベルの「イタリアのカラーアトラス」を参照して作成しています。素晴らしい作品を数多く残しているので、そのうちのいくつかを紹介していきたいともいます。

オットー・ネーベルってどんな人?

<名前>オットー・ネーベル(Otto Nebel)

<国籍>ドイツ/スイス

<経歴>

 オットー・ネーベルは1892年、ドイツのベルリンに生まれました。17歳の時に建築学校で学び、建築技師としてのキャリアをスタートさせました。その後、1914年までベルリンのレッシング劇場で演技を学び、俳優としてデビューしようとしましたが、第一次世界大戦が勃発し、ネーベルはこれに従軍しました。西部戦線から東部戦線まで各戦線を転々としながら、この期間に、そこで得た経験をもとに詩や絵画を制作しはじめました。何度か得られた休暇の際は芸術の潮流を知るために回顧展などを訪れ、積極的に芸術家との交流を図りました。

 戦後は芸術家としての活動を積極的に行いましたが、ナチスの台頭とともに、ネーベルの作品は「廃退芸術」と見なされ、スイスへ移住することとなります。その後、スイスで市民権を獲得し、スイスで残りの人生を過ごしました。

オットー・ネーベルの代表作品

「イタリアのカラーアトラス(地図帳)」

[・・・] ある国の光の世界をこうして調べ、記すことは他のどんな方法よりずっと意味深く、創造的・未来的であるということはすでに明らかだ。

_______ネーベルの日記より

 この作品集は、ネーベルが1931年から3か月間イタリアに滞在した時に制作されました。イタリアはネーベルにとって非常に魅力的な地で、これらの作品は後の絵画制作の基礎となる必要不可欠なものとなりました。

 ここでは風景の中での色彩が描かれており、ネーベルにとって印象深いものほど大きく描かれています。個人的な視覚体験と一定の色彩を対応させることで、心理体験のカタログのようなもの目指し、後の制作の基礎を作り上げました。

出典:https://www.japandesign.ne.jp/event/bunkamuratm-201710/
出典:https://www.pinterest.jp/pin/391531761348190250/

避難民

 ネーベルの作品の中でも特に、自身の体験を強く反映している作品の一つに、避難民があります。冒頭でも述べた通り、1930年台、ドイツでは近代デザインのもととなったバウハウスや、印象派、キュビズムなどが廃退芸術とされ、その地位を失うこととなりました。

 その影響はネーベルにも及び、スイスに移住せざるを得ない状況となってしまいます。その体験をもとに描かれた作品で、メランコリックな人物たちには重々しさを感じられます。

出典:https://www.pinterest.jp/pin/391531761348190254/

ルーン文字の言葉と絵画

 ルーン文字は、呪術や儀式に用いられた神秘的な文字として知られており、ネーベルはこれを絵画に応用しました。この作品は、戦争への熱狂を駆り立てたマスメディアに対する社会をしています。

出典:https://www.ottonebel.ch/index.html

まとめ

いかがでしたでしょうか。

自分の体験や社会の状況などを主題に作品を作っている芸術家でしたね。

一見かわいらしいようにも見える作品の裏側には、深い背景がありました。

展示会が日本で再び開かれた際は、是非訪れてみてはいかがでしょうか。

参考文献

オットーネーベル展図録

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%80%E5%BB%83%E8%8A%B8%E8%A1%93#%E8%BF%91%E4%BB%A3%E7%BE%8E%E8%A1%93%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%9D%9E%E9%9B%A3

 




記事修正・削除依頼フォーム

本記事は様々な情報サイトや文献を参考に制作しております。

記事内容は精査してますが、寄稿での掲載もしているため不備があった際は修正させて頂きたいと思います。

また、記事の修正を依頼を希望される方は以下のフォームをご記入お願い致します。