Shepard Fairey/シェパード・フェアリー

<プロフィール>
シェパード・フェアリーはアメリカ出身のストリートアーティストです。バンクシーやミスター・ブレインウォッシュなどと肩を並べるほど有名で、アートの世界だけでなく政治や社会に対し大きな影響力を持ちます。
彼は1970年、サウスカロライナ州チャールストンで生まれ育ちました。14歳のころからスケートボードやTシャツに絵を描き始め、アートの世界に関わり始めました。1988年、美術大学の名門であるロードアイランドスクールオブデザイン(RISD)に入学、1992年にイラストレーションの美術学士号を取得しました。

アーティストとしての側面だけでなく、彼は社会活動家としても知られています。医療研究を支援する非営利団体に自身の作品で得た収益を寄付しました。また、サーフライダー・ファウンデーションなどの環境関連の非営利団体、アーバンルーツ、アラスカ野生生物保護区などの環境問題にも積極的に寄付をしています。
2000年代より、数多く展示会を開催しています。初期の頃はアメリカを中心に活動していましたが、近年では、パリやロンドン、スペインのマラガで個展を開催しており、徐々にその活動の幅は広がりつつあります。
<作品>
シェパード・フェアリーは大学在学中の1989年、「アンドレザジャイアンツポス」のステッカーキャンペーンを作成しました。はじめは、ステッカーを適当な場所に貼り付ける運動で注目を集めるためのものでしたが、徐々に反響を呼び、「オベイ・ジャイアント」という運動に変わりました。現在もその活動は続いており、その活動は「オベイ・ジャイアント」のウェブサイトで見ることができます。

彼を一躍世界的に有名にした作品は、オバマ前大統領の選挙活動中のキャンペーンポスター、「HOPE」です。HOPEという文字がとても印象的なこのデザインは、初めに「PROGRESS」と書かれていました。しかし、オバマ陣営側からこの文字を「HOPE」に変え、選挙期間中に新しいポスターを配布してほしいと要請がありました。その後、「Change」や「VOTE」版のポスターを制作、公開されています。

2017年、トランプ大統領への抗議のためのポスター「We the People」を大統領の就任式に合わせ発表しました。この作品は、Jessica SabogalとErnesto Yerenaの二人のアーティストと非営利のアンプ財団と協力して制作されました。イスラム教徒、ラテン系アメリカ人、アフリカ系アメリカ人の女性が登場し、それぞれ別々のメッセージが記載されています。



<参考文献>
http://edition.cnn.com/style/article/shepard-fairey-trump-inauguration-posters-trnd/index.html
https://en.wikipedia.org/wiki/Barack_Obama_%22Hope%22_poster