企業ブランディングは、現代のビジネス環境において、企業が成功を収める上で欠かせない要素です。その中でも、インナーブランディングは従業員が企業文化を深く理解し、それを体現することで、組織全体の強化と外部へのポジティブな印象を形成するための重要な戦略とされています。このような背景の中、株式会社風土テックは、インナーブランディングの専門知識を活用しながら、学生の就職支援にも力を入れることで、企業と学生双方に価値を提供しています。企業にとってのブランド価値向上と、学生のキャリア形成支援を一体とした独自のサービスは、多くの注目を集めています。
本記事では、株式会社風土テックの取り組みを深堀りし、代表 柴田 亮太氏への独占インタビューを通じて、その成功の秘訣を探ります。インナーブランディングの重要性から、学生への具体的な就職支援方法、そしてこれらのサービスが企業文化や学生のキャリアにどのような影響を与えているのかについて、詳細をお届けします。風土テックがどのようにして、企業と学生双方にとっての最適な環境を提供し、その中で双方が成長していくのかを明らかにします。
目次
企業概要
会社名 | 株式会社風土テック |
設立 | 2022年4月1日 |
代表取締役 | 柴田 亮太 |
住所 | 東京都港区南青山3丁目8−40, 2F |
事業内容 | インナーブランディング、組織開発、採用支援(採用コンサル・人材紹介) |
コーポレートサイト | https://fudo-tech.studio.site/ |
代表取締役 柴田 亮太について
名前 | 柴田 亮太 (しばた りょうた) |
出身地 | 大分県佐伯市 |
特技 | 空手(中学校時 全国2位) |
趣味 | ラジオ(お笑い系)、ファッション、格闘技鑑賞(全般好きです) |
2014年 組織コンサルティング会社入社。
2016年最年少拠点長として福岡拠点の立ち上げを経験。
2019年~2021年 社内の全コンサルタント対象のMVPを3年連続受賞し、 就職活動中から目標にしていた起業を決意。
2022年規模拡大のため福岡から東京に拠点を移す。現在では日本全国にクライアントがおり、 長崎の離島(対馬)の老舗企業から渋谷の中心のベンチャー企業まで幅広い顧客層を担当。
インナーブランディングについて教えてもらえますか。
まずはじめに、現代のビジネス環境において、企業のブランディング戦略は外向けの活動だけではなく、組織内部にも焦点を当てるべき重要な要素になっています。この内部向けのブランディング、すなわち「インナーブランディング」は、従業員が企業のブランド価値、ミッション、ビジョン、バリュー、タグライン、文化などを深く理解し、内面化することを目指す戦略です。インナーブランディングの究極の目標は、従業員自身がブランドの大使となり、企業の理念を体現することにあります。
インナーブランディングの成功事例として出されるのが、スターバックスコーヒージャパン様や東京ディズニーリゾートを経営する株式会社オリエンタルランド様があげられます。もう皆様がお分かりだと思いますが、上記の企業で働かれている皆様は同じ目的を持ち、自発的にその目的に近づけるよう行動されていますよね。まさにこれこそがインナーブランディングがもたらす効果なのです。
エンゲージメントとモチベーションの向上
もう少し詳しく説明します。インナーブランディングの主要な目的の一つは、従業員のエンゲージメントとモチベーションを高めることです。従業員が企業の目指す方向性や価値観に共感し、それを自分の行動に反映させることで、顧客サービスの質は向上し、生産性は増加し、結果として顧客満足度が高まります。また、強固な企業文化の構築は、優秀な人材を引き寄せ、彼らを中長期にわたって企業に留める効果もあります。
インナーブランディングの実践
インナーブランディングは、社内コミュニケーションの強化、従業員向けのトレーニングプログラム、イベントの開催、報酬システムの見直し、キャリア開発機会の提供など、様々な形で実施されます。これらの取り組みを通じて、従業員は企業の核となる価値や目標をより深く理解し、その理解を日々の業務に活かすことが期待されます。
成功の測定
インナーブランディングの成功は、従業員が自社のブランドに誇りを持ち、その価値を外部に積極的に伝えるようになることで測られます。強力なインナーブランディング戦略は、組織全体の一体感を高め、企業のブランド価値を内外に向けて強化します。
結局のところ、インナーブランディングは企業が直面する多くの挑戦に対する鍵となります。未来への投資と言えるでしょう。従業員が企業のビジョンと価値観を真に理解し、それを業務に生かすことで、企業は持続可能な成長を遂げ、競争優位性を確立することができると私は考えています。
風土テックがインナーブランディングに特化した理由は何ですか。
私たちがインナーブランディングに特化したのには大きく二つ理由があります。
一つは地方企業にそもそもインナーブランディングの概念が浸透していなかったことがあります。企業文化を社内に浸透させるのに、とても大切なインナーブランディングですので、その概念がない企業が多いということを非常に勿体無いと感じたからです。
二つ目は、私自身これまで11年間学生の就職支援をしていますが、インナーブランディングが浸透している企業がどんどん有名になっていき、そういった有名企業の風土を知って学生が就職活動を行う傾向を強く感じたことです。実際、就職活動を支援する上場企業のサービスの一つでは金額や条件は掲載することができず、企業文化をまず感じて、フィットすれば面接で詳細を聞けるというシステムもあります。このようにいかに求職者に企業文化や風土を伝えるかが大切だと感じたからです。
企業内部で育んだブランド価値を、外部のステークホルダーにどのように伝えていますか?
MVVT(ミッション/バリュー/ビジョン/タグライン)を、経営者陣とともに制定することから始まり、最終的には提携しているクリエイティブパートナーとともにアウターブランディングまで一気通貫で企業ブランディングを行っています。
過去に行ったインナーブランディングの取り組みで、特に成功した事例を教えてください。
熊本県天草市にある総合建設業の株式会社カネマツ様と5年前から現在もご支援させていただいているのですが、MVVTを軸にインナーブランディング+アウターブランディングを推し進めたことで、大きな成果を残すことができました。
具体的には
天草市初の新卒採用の成功
-1期生:19卒3名
-2期生:20卒2名
-3期生:21卒3名
-4期生:22卒4名
利益率向上
-15%(2019年)→23%(2020年)
社員の若返り+満足度向上
-新卒学生が入社し、平均年齢の改善 55歳(2019)→47歳(2020) 組織の活性化
これらの成果は、まさにインナーブランディングを徹底することで魅力が増したと言える成功事例だと自負しています。
またこうした事例が地方企業で証明することができたというのが本当に嬉しかったですね。
インナーブランディングと学生の就職支援をどのように連携させていますか?この二つのサービスが相乗効果を生む理由は何ですか?
「インナーブランディング」と「学生の就職支援」の連携について、私たちはこれら二つのサービスを組み合わせることで、企業と学生双方にとっての価値を最大化できると考えます。
インナーブランディングを通じて、企業の内部文化と価値観を明確にし、これを従業員に深く理解させることで、社内のエンゲージメントと一体感を高めます。一方で、学生の就職支援では、これらの明確に定義された企業文化と価値観に基づき、企業と学生のマッチングを行うことで、より効果的な就職の機会を提供します。
この二つのサービスが相乗効果を生む理由は、企業が明確なブランドメッセージと価値観を社内外に伝えることで、自社と価値観が合致する学生を惹きつけやすくなるからです。企業は自社の文化にフィットする学生を採用することで、従業員の満足度を高め、離職率を低下させることができます。また、学生にとっても、自分の価値観に合った企業で働くことは、キャリアの満足度を大きく向上させる要因となります。加えて、やはり金銭条件だけで就職先を選ぶ学生は企業文化が少し合わないと離職、転職してしまう率がすごく高くなってしまうので両者にとってマイナスな結果を生んでしまいがちなんです。このように、インナーブランディングと学生の就職支援の連携は、企業にとっての適切な人材獲得、学生にとっての満足のいく就職先の選択という、双方にメリットをもたらす結果を生み出しています。
株式会社風土テックでは、この相乗効果を最大限に活かすために、企業が持つ独自の文化と価値観を明確に伝えるワークショップを開催したり、お客様と共に合同説明会に同席し支援させていただいております。学生に対しては、自分自身の価値観とキャリア目標を明確にするサポートを行っています。これにより、企業と学生の間で価値観が共有され、より良いマッチングを実現しています。
風土テックが考える学生支援の目的を教えてください
学生から社会人になるというターニングポイントをつくりたい
ファーストキャリアというのは転職ありきの時代の中でも社会人基礎力を養うために大変重要な選択だと考えています。その中で弊社が提供するサービスを利用していただくことによりその後40年続く「社会人人生の点」を作りたいと願っています。
今採用市場は大きく歪みを持っていると感じています。
それは “有名会社=いい会社” だという思い込み構造です。
学生はいい会社に行きたいと思っていますが、私たちはそのことを判断する材料として”自分が知っているか?”を重視しています。ただ私が中小企業様と関わる中でいい会社というのは学生が知らないだけでまだまだたくさんあると実感しています。
「知られていない良い企業も学生の就職の選択肢になってもらいたい!」
「もっとかっこいい大人もいい会社もあるんだぞ!」
を多くの学生には知ってもらいたいです。
就職支援の独自の戦略を教えてください
①とことん向き合う
最初のステップは、徹底した個別面談です。私たちは、求職者が持つ夢や目標、さらには潜在的な不安や課題について、深く掘り下げて理解することから始めます。このプロセスを通じて、求職者自身が自己理解を深め、本当に求めるキャリアパスを明確にすることを支援します。
次に、個々の求職者に合わせたオーダーメイドの就職支援プランを策定します。このプランには、スキルセットの強化、面接技術の向上、そして精神的なサポートが含まれます。私たちは、求職者が就職活動の各ステップにおいて自信を持って挑めるよう、学生が求めるだけ面談の実施や面接ロープレ実施などのサポートを提供します。
さらに、「とことん向き合う」という姿勢は、企業とのマッチングプロセスにも反映されます。私たちは、求職者と企業の双方が共有する価値観やビジョンを重視し、単に職務内容が合致するだけでなく、文化的フィット感がある企業を紹介します。これにより、長期的な成功と満足度の高い職場環境を実現します。
②人生における軸や価値観を納得度高く言語化できる
求職者が自己の内面を深く掘り下げ、自分の人生の軸や価値観を明確に言語化できるよう支援することに焦点を当てています。私たちが考えるに、就職活動は単に職を見つける過程ではなく、自己実現の旅でもあります。
この戦略の第一歩は、求職者が自分自身について、特に自分の人生の軸や核となる価値観について深く考えるためのワークショップや一対一でのセッションを提供することです。このプロセスでは、弊社専門のキャリアコンサルタントが、対話や専門的な課題を通じて、求職者一人ひとりが自己理解を深め、自分の人生の軸を明確にするお手伝いをします。
次に、求職者が自分の価値観や人生の軸を言語化するためのトレーニングを行います。この段階では、自分の強みや情熱、そして将来のビジョンを具体的な言葉に落とし込む方法を学びます。この能力は、面接や履歴書作成の際にも非常に価値があり、求職者が自分自身をより効果的に表現するための強力なツールとなります。
③理念・従業員を大切にしている企業の多数確保
私たちは単に数多くの企業リストを提供することではなく、その企業がどのような理念を持ち、従業員にどのような価値を提供しているかを深く理解し、評価することから始まります。私たちの目標は、求職者がただ仕事を見つけるのではなく、彼らの価値観やキャリア目標に合致する企業で働く機会を見つけられるようにすることです。
この戦略を実現するために、私たちはまず、企業の選定プロセスにおいて厳格な基準を設けています。企業が掲げる理念、従業員に対する扱い、職場環境、キャリア成長の機会、そして社会的責任の実践など、様々な側面を評価し、これらの条件を満たす企業だけを私たちのネットワークに加えます。このプロセスは、企業が求職者にとって単なる職場ではなく、彼らの価値観やキャリアの成長を支援するパートナーとなることを保証します。
さらに、私たちは企業と密接に連携し、彼らが従業員に提供する価値や文化を深く理解します。これにより、求職者に対してその企業の真の姿を伝えることができ、彼らが自分のキャリアにおいて重要と考える要素に基づいて意思決定を行えるようになります。このアプローチは、単に職を紹介する以上の価値を提供し、求職者と企業の間で長期的な関係を築くための基盤となります。
学生の個人ブランド構築はできますか
自分の好きなことや自分が大切にしている価値観を人に話せることは何より素敵なことだと思っています。採用側はそこを見ています。ただし、そのように話せるためにはその価値観や思いが「自分のどんな経験」から来ているのか?を深く理解する必要があります。これは理念をつくる過程を全く同じであり、私たちはその領域のプロであることから、学生の個人ブランド構築に大きく貢献できると信じています。
将来のビジョン
全国の学生が自分の地元を就職先の一つの候補する世の中を作りたい
このビジョンの根底にあるのは、地元愛と地域経済の活性化への深いコミットメントです。私たちは、学生たちが自分のルーツや地域社会に貢献することの価値を再認識し、地元でのキャリア構築を実現可能な選択肢として検討することを望んでいます。なぜならば多くの場合、心のそこでは地元に就職できたらしたいと思っているがうちの地元にそんな企業がないと思っている学生がほとんどだからです。実際に私もそうでした。
芸術的感性を持っている学生が会社から評価される世の中にしたい
ChatGPTをはじめとした人工知能の台頭により論理力や前例踏襲が必要なビジネス、人材は淘汰されていくことは間違いないです。そんな未来が見えている中で、個性を最も表現される一つである「芸術」に注目しています。芸術的な才能は単に美術や音楽などの伝統的な芸術分野に限定されるべきではなく、ビジネス、技術、社会イノベーションなど、あらゆる分野でその価値を発揮できると考えています。
このビジョンを実現するために、私たちはまず、企業側の認識変革を促進することから始めています。芸術的感性やクリエイティブな思考が、問題解決のプロセスや新しいアイデアの創出において、どのように価値をもたらすかを企業に理解してもらう必要があります。これ達成するために、私たちは企業向けのワークショップやセミナーの開催を今後検討しています。クリエイティブな才能が組織の革新や成長にどのように貢献できるかを具体的に示していきたいと思っています。
私たちの究極の目標は、社会が芸術的感性やクリエイティブな才能を真に価値あるものとして認識し、それをあらゆる業界や分野で活用する文化を育むことです。私たちは、芸術的な才能が持つ無限の可能性を信じており、これらの才能が社会や経済に新たな価値をもたらし、より豊かで多様な世界の実現に貢献することを願っています。
業界のトレンドと対応策
①エージェントの質の低下
近年、学生就職エージェント業界における最大の”悪しきトレンド”の一つが、「エージェントの質の低下」という課題です。この問題は、利益を第一に考えるがゆえに、現在エージェントは平均で50人以上の学生を抱え、質より量となっており、学生からは「何も聞かれていないのに求人を紹介された」という声が増えています。
これらは業界全体に悪影響を与えており、学生たちの就職活動におけるサポートの質に大きなばらつきを起こしています。この背景には、市場の急速な拡大と、それに伴う未熟なエージェントの増加があります。このように業界における問題の原因が明確な為、風土テックでは一人ひとりの学生と誠心誠意向き合うことを心がけており、初回から求人を紹介することは原則しておりません。また社内規定により、一人のエージェントが担当させていただく学生の人数もコントロールしております。
②知名度は高くはないが優良企業の求人を多数保持
現在、学生就職エージェント業界では、名の知られた大手企業の求人情報が注目されがちですが、実は知名度は高くないものの良企業が数多く存在しています。私たちのエージェントでは、これらの優良企業と密接な関係を築き、学生にとって理想的なキャリアパスを提供するための多様な選択肢を保持しています。
このような状況の中での対応策として、私たちはまず、これら優良企業の魅力を正確かつ魅力的に伝えることに力を入れています。企業文化、キャリア成長の機会、仕事のやりがいなど、数字だけでは伝わらない情報を学生に提供し、彼らが自身の価値観と照らし合わせて最適な就職先を見つけられるよう支援しています。
そして、「知られていないけどいい会社」こそ私たちが紹介したい企業様です。私たちの目標は、知名度にとらわれず、学生と優良企業との最適なマッチングを実現することです。この取り組みにより、学生にとっても企業にとっても価値のある出会いを生み出し、双方にとって満足のいく結果をもたらすことを望んでいます。実際に学生にとっても「こんないい会社を知れたのは風土テックのおかげです!」と言われることも大変多いです。
最後に
いかがでしたか。
本記事を通じて株式会社風土テックが提供する、独自のインナーブランディング戦略と学生の就職支援サービスの重要性と効果について深く掘り下げてきました。風土テックは、企業の内部からブランド価値を高め、同時に学生にとっても有意義なキャリア形成の機会を創出することで、両者の架け橋となっています。企業が求める「理想の従業員」と学生が望む「夢の就職先」を結びつけるこのユニークなアプローチは、業界内外から高い評価を受けています。
企業の皆様におかれましては、もし貴社のブランド価値を内側から高め、優秀な新卒者を惹きつける戦略に興味がございましたら、風土テックまでぜひお問い合わせください。また、キャリア形成の道を模索中の学生の皆様も、自身の夢を実現するためのサポートを受けることができますので、お気軽に風土テックにご相談ください。
風土テックは、企業と学生双方に対して、これまでにない新たな価値を提供し続けることをお約束します。企業ブランディングと学生の就職支援において、次のステップを踏み出す準備はできていますか?私たちと一緒に、明るい未来を創造しましょう。ご連絡を心よりお待ちしております。