引用URL : https://www.tac-school.co.jp/kouza_kenchiku/kenchiku_qualification.html1
大学の建築学科で指定科目を修めて卒業すれば、直ちに一級建築士を受験できるようになります。
一級建築士の受験資格を定める法14条一号から実務経験にかかる記述が削除されたため、3月に大学を卒業した後、同年の7月の一級建築士試験を受験できるようになりました。合格のためには、在学中から受験用の学習を始める必要がありそうです。
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工業高校等で指定科目を修めて卒業すれば、直ちに二級建築士を受験できるようになります。
法15条一号から実務経験にかかる記述が削除されたため、工業高校を3月に卒業した後、同年の7月の二級建築士試験を受験できるようになりました。一級と同様に、合格のためには、在学中から受験用の学習を始める必要がありそうです。
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二級建築士は、直ちに一級建築士を受験できるようになります。
法14条二号で、二級建築士についても実務経験にかかる記述が削除されたため、二級建築士は、二級建築士としての実務経験がなくても一級建築士の試験を受けることができます。
たとえば、工業高校を出てすぐに二級建築士試験に合格した後、実務経験2年で二級建築士の免許を取得すれば、最短20歳で一級建築士試験を受験できます。その後実務経験を4年積むことで一級建築士の免許を受けることができます。4
従来、受験資格の要件とされていた実務経験は、免許の登録要件となります。
改正前に受験資格として扱われていた実務経験は、免許を受けるための登録要件と代わりました。また、試験合格の前後の実務経験を通算することも認められます。
【大学卒業後に一級建築士の免許を受ける場合】
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改正法は、公布の日から起算して二年を超えない範囲内において政令で定める日から施行されることになります。
公布から2年以内の施工ですので、早ければ2020年の試験から実施されることになります。
現在、大学や工業高校に在学中の皆様も、条件に適合すれば卒業年に建築士試験合格を目指すことが可能です!
今まで大学卒業後に、実務経験2年が必要でしたが、今回の法律改正により大学卒業後に実務経験なしで1級建築士の受験資格を得られます。詳細は上記をご参考ください。
今回の改正決定により、どうゆうメリット・デメリットがあるか考えてみました。
メリット
大学卒業後に受験することができるので、学生時代の時間の余裕がある時に、しっかりと時間をかけて勉強・製図の練習をすることができる。
これが今回の改正の一番のメリットであると考えます。
建築業界で働いている人であれば全員が体感することだが、とにかく忙しい。特にアトリエ事務所。アトリエは案件の大きさの割に少数精鋭で経営しているところが多いのです。それゆえに定時で帰るなんてことはあり得ないのが現実です。
こういった点から、学生時代にしっかりと勉強する時間を得られるというのは最大のメリットだと考えます。
デメリット
大学の“受験予備校化”。
これは大学を建築の哲学や実務に関する知識、実際にインターンに行くなど“建築家”として必要な能力を教育する機関ではなく、“建築士”になる為だけの学校(教育方針)になってしまうのではないかという点です。
実際、今(2019年2月)までも大学は一級建築士合格人数!、合格率!などを大体的に受験生に公表することで、ウチの大学は資格試験に強い学校です!とアピールしています。試験資格に必要な大学で教育することはもちろん大切で義務ではありますが、予備校のように知識のみを詰め込む機関にはなってほしくないなぁと感じます。
ざっくりですが、私が考える一番大きなメリット・デメリットを書かせていただきました。
最後に
今後、教育方針は少なからず、今までとは変わってくると思いますので、これから建築を学びたい!と思っている方は是非カリキュラムをしっかり確認したり、教授に話を聞いたりしてみるといいと思います。この改正が今後の日本建築界にとってプラスになる事を願っています!