Miquel Barcelo/ミケル・バルセロ
<プロフィール>
ミケル・バルセロは1957年、スペインのバルセロナから南に200kmほどの地中海に位置するマヨルカ島のフェラニチで生まれた。ヨーロッパ屈指の観光地としても有名で、非常にきれいな島であるだけでなく、ショパンの出身地としても知られる。
彼は、母親が伝統的な風景画を描いていたことから芸術の道に入った。特に決定的であったのは、1974年に初めて島を離れ、パリへ訪れた際のことである。アウトサイダー・アートやアンフォルメルといった芸術運動の作品に触れ、強い衝撃を受けた。その年にパルマデマヨルカの芸術学校に入学する。その後、バルセロナの芸術学校でさらに学問を修め、マヨルカ島に戻り、概念的前衛芸術グループの「Taller Lunatic」に参加した。
1980年代には、ヨーロッパやアフリカ等、様々な場所を旅行し、生活した。こうした、彼の旅、周遊の経験は、彼の作品に本質的な影響を大きく及ぼした。また、このころより1、イヴォン・ランベールやレオ・カステリ、ボルドー現代美術館などの各地美術館からの支持を得て、国際舞台へと活動の場を広げていった。
<作品>
彼の作品は、絵画、ドローイング、陶器、鋳鉄の構造物など、多岐にわたる。その理由の一つに、彼の作品は、強い実験性を持っているからである。しかし同時に、彼がGalerie Thaddaeus Ropacの取材で答えている通り、ほとんどの場合、失敗でありという。
彼の作品に大きな影響を与えたものの一つに、1988年にサハラ砂漠で半年間過ごした経験がある。そこで見たアフリカの光、明るい太陽、焦げた大地、岩の多い風景、海と川に触発され、彼の作品の中にそれらの要素を連想させるようなテクスチャが多く含まれている。また、作品だけでなく、自身の生活のあり方にも大きく影響を与えていると述べている。
彼のインスピレーションは、地理的要因や文化的要因からくることが多い。スペインの闘牛のポスターを作るときは、そのスタジアムの中にあるエネルギーや躍動感が見事に表現されている。
彼を代表する作品として、2008年制作された、国連でのインスピレーションがある。この作品は、巨大なドームの天井をに鮮やかな色彩に包まれた鍾乳石のフォルムで覆ったものである。20人のアシスタントチームで制作され、石膏で形を作り、世界中から集められた特殊な顔料で着彩された。
2021年、このスペインを代表するアーティスト、ミケル・バルセロの個展が日本に初上陸する。2021年3月20日(土)-5月30日(日)の期間に、大阪にある国立国際美術館にて開催される。まだ日本で紹介されていない部分が多いので、彼の創作活動の全貌を見ることができるのが待ち遠しい。
<参考文献>
TOP画像:https://d2jv9003bew7ag.cloudfront.net/uploads/MIQUEL-BARCELO-555×312.jpg
https://www.acquavellagalleries.com/artists/miquel-barcelo
https://muellermodern.com/artists/25-miquel-barcelo/biography/
https://www.artsy.net/artist/miquel-barcelo
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