ケレン・シッター/Keren Cytter
<プロフィール>
ケレン・シッターは1977年、イスラエルに生まれる。イスラエル二位の都市のテルアビブにあるアヴニ芸術工科大学で視覚芸術を学び、その後、イスラエルでアーティストとして活動する。母国で様々なギャラリーで成功を収めたのちに、オランダ、アムステルダムにある美術学校、デアトリエから奨学金を得たのちに、ウィレムデルーイ、マレーネデュマのもとで学ぶ。
2006年、彼女の映像作品「The victim」がバロワーズアート賞を受賞。その後も、2009年にアブソリュートアートアワードにて最優秀受賞者として選ばれており、世界的な評価を得ている。
また、ケレンは世界各地で個展を開催しており、ニューヨーク、ロンドン、コペンハーゲンなど、欧米の主要都市で開催している。昨年にはイタリアのオーストリア国境沿いの都市、ボルツァーノで個展を開催している。
<作品>
彼女は主に映像、フィルムで過去10年の間に65本以上のスクリプトを作成している。また、その他にもライブパフォーマンス、ドローイング、写真などで世界的評価を受けており、その媒体は多岐にわたる。表現方法が非常にユニーク、創造的であり、物語性が非常に強い。
彼女の作品は、テーマとして、愛、セックス、暴力、裏切り、殺人を扱っており、それらをエンターテインメントを目的とした架空の世界で展開している。
2006にバロワーズアート賞を受賞した「The Victim」は、いわゆる合作として扱われている。日本でも合作として分類される動画(多少その表現の形は変化しているものの)は多くアップロードされており、サブカルなどでの人気が根強くある。
「The Victom」では、5人の人物がディナーに登場し、その人物関係が徐々に明らかになっていく。音声表現が非常に独特でテンポが非常に速い。最終的には人物の焦点が唯一女性である登場人物に絞られていく。
動画以外にも執筆活動も行っており、ここでも高い評価を受けている。現在では「The Man Who Climbed the Stairs of Life and Found Out They Were Cinema Seats (2005)」、「The Seven Most Exciting Hours of Mr. Trier’s Life in Twenty-Four Chapters (2008)」、「 The Amazing True Story of Moshe Klinberg – A Media Star (2009)」などの小説を出版しており、その活動の幅は非常に広い。
前述したとおり、ライブパフォーマンスの分野でも活動している。2008年にDIE NOWという5人のアマチュアダンサーからなる会社を設立。初の作品はロンドンのテートモダンやベルリンのHebbel am Uferなどで公開された。
ケレンの作品は長いものもあるが、5分ほどの映像表現作品も多く制作しているので気軽に視聴することができる。ぜひ日本で再び個展が開催れるたら訪れてみてはいかがだろうか。
<参考文献>
TOP画像:https://diverseworks.org/wp-content/uploads/2015/05/Keren-Cytter_billboard-300×285.jpg
http://kerencytter.com/
https://en.wikipedia.org/wiki/Keren_Cytter
https://www.artsy.net/artist/keren-cytter
Keren Cytter
https://mitpress.mit.edu/books/keren-cytter