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中国出身のロマンティックな印象派
Zhiwei Tu/涂志伟
涂志伟は1951年、中華人民共和国の広東省北部で生まれました。幼いころは、羊の世話などの家の手伝いをしながら村の学校に通っていたそうです。このころから既に絵を描くことが好きで、高校在学時にプロの画家から村に毛沢東の肖像画を見たときに、アーティストになることを志しました。
1975年、広州美術学院 (Guangzhou Academy of Fine Arts)にてBFAを取得し、大学院に進学しました。しかし、このころは中国は文化大革命の真っ只中にあり、1978年までプログラムは中止せざるを得なくなりました。この間に涂志伟は、中国を広範囲に旅行し、中国の歴史と文化を研究したうえで、数百点の絵画を作成しました。この経験が後の絵画の制作に大きく影響を与えます。
1978年、広州美術学院の大学院に入学し、卒業してすぐに同校の教授となりました。1987年、アイオワ州デモインにあるドレイク大学に入学し、MFAを取得しました。アメリカに滞在中、中西部と東海岸をドライブしました。その後、アメリカでも多くの個展を開催しています。
涂志伟の子供たちのポートレートは、無垢で未熟な外見だけでなく、純粋かつ無垢で好奇心が強く、成長していく内面も描写しています。大胆な筆使い、鮮やかな色彩、そして絶妙な光の描写により、実際にそれが在るかのように描きだします。
優雅に楽器を演奏する美しい女性や、生き生きとした労働者、美しい子供の顔など、すべての作品で、絵の中の人がまるで生きているかのように感じさせます。彼の絶妙な筆使いは、私たちに物語を語り、穏やかさを歌に変え、光と色を巧みに操り幻想的な空間を作り出します。彼のレベルに到達できるアーティストはごくわずかです。
2006年、「Zhiwei Tu Art Museum」が彼の地元である広東省韶関市に、地元行政の支援を受け作られました。広東省を訪れた際は、行ってみてはいかがでしょうか。