【徹底解説】作品はストライプだけ!? ダニエル・ビュランってどんな人?

こんにちは!ユアムーン株式会社 編集部です!

突然ですが、皆さんはダニエル・ビュランというアーティストを知っていますか?

フランス人で、ストライプ柄を用いたインスタレーション作品で知られる人物です。

この記事ではダニエル・ビュランの『人生』と『作品』についてご紹介します!

ダニエル・ビュランとは?

本名 ダニエル・ビュラン Daniel Buren
出身 フランス
生年月日 1938年3月25日(現在84歳)
出身校 国立高等工芸学校(Ecole Nationale Supérieure des Métiers d’Art)

経歴と作品

ストライプが果たす役割

ダニエル・ビュランは1938年にフランスのビヤンクールで生まれました。

彼は私生活について決して明かさない人物ですので、どのような少年時代を送っていたのか、両親はどんな人なのか、といったことは謎のままです。私生活を人に話さないことについては、「自分の作品に個人的な要素を加えないため」と語っています。彼は1960年にパリの国立高等工芸学校を卒業しました。

1960年代前半にコンセプチュアルアートを描き始め、彼はそれを”degree zero of painting(絵画のゼロ地点)”と名付けています。自身の原点という意味合いでしょうか。1965年の1年間はカリブ海に浮かぶセント・クロイ島で過ごしました。

この時期に、彼は白と他の色を使った8.7cm幅のストライプ模様を使うことで伝統に囚われた造形や抽象画と一線を画すことを見出します。ストライプを人々の視線を引くための道具として利用したのです。後にビュランはストライプ柄について「ストライプは退屈だ。ストライプは一切意味を持たないから私はストライプを使うのだ。」と語っています。

島にあるグレープツリー・ベイ・ホテルには彼が描いたフレスコ壁画(こちらから見ていただけます。)が残されているのですが、鮮やかな色のストライプや幾何学模様、そして島の様子が表現されたようなデザインがあしらわれています。

現在のようにストライプに限定されていないため、ビュランの制作方針は確立される途中だったと推測されます。

1966年、コンセプチュアルアーティスト仲間とBMPTという組織を作り、芸術への伝統的な考えや展覧会の崩壊を目指して活動しました。

BMPTによるパフォーマンスの様子(1967年)

出典:『artificial』,BMPT at Hunter College, https://artcritical.com/2016/03/06/

彼らは作品における神秘性やオーラを排除し、伝統的な模範から脱して単純な形を用いることで造形そのもののの象徴性や美的感覚に焦点を当てることを探求しました。

BMPTでの活動は短いものでしたが、彼の信念を強化し、制作を発展させる上で大きく影響を及ぼしたと言えます。

加速する制作活動

ビュランは、美術館や展示会の存在そのものに対しても疑問を呈しました。

ただ置かれた物体を”芸術化”させてしまう、ある種特権的とも言える美術館やギャラリーは、ビュランにとって伝統的な芸術体制の象徴でした。

そのため、彼は美術館の外で活動を行うことでその制約から逃れ、路上や列車といった公共の場での活動を続けたのです。

ロサンゼルスのベンチ(1970年)

こちらはロサンゼルスのあるバス停にあるベンチに無断でストライプを貼り付けたものです。

賑やかな街中で緑と白の異質なストライプが目を引きます。

ビュランの大胆な制作は数知れず、1968年にミラノで初めての個展が開かれた際にはギャラリーの入り口をストライプの布で覆ってしまったそうです。

ギャラリーの慣習に対する抵抗や、見にくる人々への警鐘が表現されたのでしょうか。

こうして世界各地にビュランのストライプは広がっていきます。

グッゲンハイム美術館の垂幕(1971年)

Artists Don't Get Mad at Museums, They Get Even: How to Understand Institutional Critique | Art for Sale | Artspace

ニューヨークのグッゲンハイム美術館には、天井から床にかけて吊り下げられた巨大なストライプの垂幕が展示されました。

精巧な建築が施された美術館であるからこそ、その中央を遮断するような形をとることで美術館の在り方や存在に疑問を呈していると推測できます。

世界的に影響力のある美術館で堂々と抗議を行ったビュランの大胆さには本当に驚かされます。

インスタレーションへの発展

1990年代から、ビュランの作品は空間を使って観客の実体験に焦点を当てるインスタレーションへと発展していきました。

ストライプをだけでなく、様々な色をしたフィルターや鏡を使って彼独自の空間を作り上げました。

ル・ブリストル・ホテルの庭にて(2016年)

※画像更新中

こちらはパリにあるル・ブリストル・ホテルで設置されたインスタレーション作品です。色彩豊かなストライプのガラスが白い建物に映えています。

天気や光の加減で反射したカラフルな影も美しいですね。

中世の宮殿をモチーフにした伝統的な建築の敷地内にそびえるビュランの作品は異質にも感じられます。訪れた人にそのコントラストや違和感を感じてもらうことこそが、彼の狙いであるのかもしれません。

 

また、ビュランはエルメスルイ・ヴィトンといった名だたるブランドとのコラボも行っていました。

『カレ:思い出のアルバム』ヘルメスとスカーフデザインのコラボ(2010年)

2000年に初めてエルメスのギャラリーで展覧会を行ってから、両者は友好関係にあったそうです。

『カレ:思い出のアルバム』と名付けられたこちらのスカーフのデザインは、1950年代から収集してきた写真をストライプのフレームで囲ったものです。

使用された写真について、彼は「さりげない写真」と語っていたそうですが、そんな写真でもフレームや展覧会といった枠組みが設定されると”芸術化”してしまうのだ、ということを揶揄しているのかもしれません。

日本における活動

世界各地、多方面で活躍しているビュランですが、日本でも多くの作品を披露しています。

道に沿ってどこかに、幾つかの色

「道に沿ってどこかに,幾つかの色」新潟県朱鷺メッセの為の作品
出典:『TOKI MESSE』, アートモニュメント, https://www.tokimesse.com/visitor/guide/monument.html

こちらは新潟の朱鷺メッセに設置されたものです。どこか無機質に思われる都市のビル群を、ピンクと緑のストライプが鮮やかに彩ります。

最近のもので言えば、東京・銀座のGINZA SIXで展示された巨大なインスタレーション作品が挙げられます。

ムクドリの飛行のように(2018年)

約9メートル×約19メートルというサイズの作品ですが、よく見ると無数のストライプの旗で構成されています。

ビュランはこの作品について、

「私の作品はこの空間を非常に変化させると思う。GINZA SIXのスペースの理解の仕方を、大いに変化させることになればいいと思っている」

と話しています。

彼の作品によって自在に変化された空間は、いっそう豊かな表情を見せてくれます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はダニエル・ビュランについてご紹介しました。

一貫してストライプを用い、伝統に対して挑戦し続けるビュランのスタイルは、他のアーティストや現代の芸術界に大きな影響を及ぼし続けています。

まだご健在ですので、これからの活躍も楽しみですね!


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