【Jeff Koons/ジェフ・クーンズ | 80年代のシミュレーショニズムに迫る!】

Jeff Koons/ジェフ・クーンズ

<概要>

 クーンズは1955年、ペンシルベニア州ヨークで生まれた。父は寝具やで母はお針子であり、幼少期は包装紙とキャンディを戸別販売していた。10代の頃はサルバドール・ダリを尊敬しており、直接、彼が滞在するホテルへ訪ねたこともあった。

 メリーランド・インスティチュート・カレッジ・オブ・アート及びザ・スクール・オブ・ジ・アート・インスティテュート・オブ・シカゴにて絵画を学ぶ。1976年に大学を卒業すると、その後、ニューヨークに渡り、芸術家としてのキャリアを積みつつ、MoMAで働く。1980年代から芸術家としての地位を確立し、情報過多時代におけるアートの意味を探求する世代の一人として注目を集めるようになった。また、この時期にニューヨークにハウストン通りとブロードウェイの交差点に位置するソーホー・ロフトにファクトリー風のスタジオを設立した。30人ほどのスタッフとともに、ルネッサンス期の芸術家の様な形式で作品制作を進めた。

<作品>

―初期―

 1985年、「平衡」シリーズを発表した。この頃の作品は、抽象彫刻の形式をとっており、特に有名な作品として、スリー・ボール・50/50・タンク(Three Ball 50/50 Tank)がある。

URL:http://www.jeffkoons.com/artwork/equilibrium/three-ball-5050-tank%0B-spalding-dr-jk-silver-series

 クーンズはシミュレーショニズムの代表的な作家であり、彼の他にも、広告写真を複写し自らの作品とするリチャード・プリンスやウォーカー・エバンスの写真を複写し作品としたシェリー・レヴィーンなどがいる。これらシミュレーショニズムの背景にはウォーカー・エバンスがシミュラークルとシミュレーションの中で述べている、オリジナルとコピーの区別が消失し、コピーが大量生産されている現代社会があり、盗用をすることによってオリジナリティという概念を問い直し、イメージを社会システムに対して新たな視点を向ける。クーンズはこの運動の中でも特に、アメリカの大衆性やキッシュ性をよく表現していることが特徴的である。

―セレブレーション―

URL:http://www.jeffkoons.com/artwork/celebration/balloon-dog-0

 彼の名を一躍有名にしたものとして、「セレブレーション」シリーズ(1994年~)がある。彼の作風とも言える風船のように見えるステンレス像はこの頃から始まり、「バルーン・ドッグ」、「ヴァレンタイン・ハート」、「ダイヤモンド」、「エッグ」など20もの異なる彫刻及び絵画のシリーズがあり、これらはそれぞれ更に5種類のカラーバリエーションが存在する。

URL:http://www.jeffkoons.com/artwork/celebration/cracked-egg-0

 これらの中でも、「破壊された卵」(ブルー)は、ロイヤル・アカデミー・サマー・エキシビジョンにてチャールズ・ウォラストン賞を受賞した。

URL:http://www.jeffkoons.com/artwork/celebration/balloon-flower

 このシリーズの最後の作品に「バルーンフラワー」がある。しかし、資金不足や制作の遅れにより、一時はスタッフを2人までに減らすなど、制作は難航したものの、作品の売買権の独占的契約を行うなどをし、最終的に完成し、世界各地の美術館にて展示された。

<参考文献>

TOP画像:https://i.hurimg.com/i/hdn/75/0x0/5abe38572269a212e0d094a2.jpg

https://gagosian.com/artists/jeff-koons/

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%95%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%BA#%E8%A9%95%E4%BE%A1

http://www.shift.jp.org/ja/archives/2016/10/jeff-koons-now.html

https://www.artpedia.asia/jeff-koons/