以前ご紹介したロンドン芸術大学(UAL: University of Art London)に所属する大学の内、主にファッションデザインやグラフィックデザインのコースを提供している《セントラル・セント・マーチン(以下CSM)》について、今回は主な大学のイベントやキャンパスライフなど、より詳細な情報をお届けします!
「ファッションについてあまり詳しくない…」という方でも耳したことがあるような、ステラ・マッカートニーやアレクサンダー・マックイーンなどのファッション業界の大物を輩出したCSMとは一体どんな大学なのでしょうか?!
【受けられる専攻についてはこちらから!】
目次
一年の流れ・主なイベント
CSMでの一年間は、秋学期(9月下旬-12月中旬)、春学期(1月上旬-3月中旬)、夏学期(4月中旬-6月下旬)の三学期制となります。
学期毎に履修する授業では、カリキュラムに関するプロジェクトを行います。プロジェクトとは課題のことを指すのですが、名門芸術大学であるCSMのプロジェクトとなると、授業内で発表する単なる課題にとどまらないものもあります!

最も注目を集めるプロジェクトはファッションを専攻する学生が行う卒業制作ファッションショーです!
多くのファッション業界の有名人の関心が向けられ、老舗ブランドと肩を並べる程のクオリティーで開催されます。また、VOGUEやWWDなどの格式あるファッション情報誌でも記事に取り上げられています!
セントラル・セント・マーチンズでの一日、キャンパスライフをご紹介
世界的名門の芸大生の一日と聞くと、みなさんはどのような生活をイメージしますか?
この記事を書くにあたって、CSMに実際に通っている学生のYouTubeビデオやインタビュー記事を拝見したのですが、かなりハードな毎日を送っているみたいです!
授業外の時間を使って自分のプロジェクトを進めていくことはもちろん、プロジェクトの締め切り間近には寝ずにスタジオにこもって作業を行うこともあるそうです。

CSMの最寄りである「キングスクロス駅」は映画ハリーポッターでハリーがホグワーツへ向かう時の発着駅で、観光地としても有名なロンドンの中心部なので日常生活や娯楽などで不便することはないでしょう。
また、CSMの校舎の目の前には芝生でおおわれた大きな階段があり、天気がいい日にはそこで友人とランチをしたりするのがCSM生の日常のようです!

ロンドンでの滞在先についてはUALが所有するHalls of regidenceと呼ばれる学生寮が利用できます。全部で12の学生寮があり、すべてロンドンの中心部に位置するため学校にも通いやすく生活も便利です。
学生寮の利用には事前の申請が必要になります。
UAL受験に必要なポートフォリオとは?
芸術大学の受験に必ず必要なのがポートフォリオです。
CSM含めUALに晴れて合格するにはどのようなポートフォリオを準備すればよいのでしょうか。

UALのYouTubeビデオで実際に教員がどのような要素を期待しているのか、受験生へのアドバイスがあげられているので一部をご紹介します。
「スキルをアピールするより、どのように作品のアイデアを得たか、どのようにアイデアを発展させたかを表現してほしい。」
「アーティストとして、どのように問題に向き合い、解決するかのプロセスを作品としてみたいと考えています。」
「失敗を繰り返し、生み出された、より良いアイデアのユニークさが試行錯誤のプロセスの記録を可能にします。ポートフォリオには、AからBに辿り着くまでの様々な課程をみせるべきです。」
「完成度が低くてもアイデアが素晴らしければ大丈夫です。」
「最近ではインスタグラムのアカウントも見ています。なぜなら、それは写真やスケッチ、ジャーナルなどで表す、あなたが見てきたものの記録になるからです。」
「あなたのおかれている環境や経験などをポートフォリオの作品に含んでもらいたいです。」
「グループで制作した作品をポートフォリオとして提出してよいかという質問に対して、制作の上で自分がどのような役割であったかを知らせた上で是非提出して下さい。共同制作が行えるのはあなたの能力でもあります。」
「どんなものでも、あなたが時間をかけて創り上げたものは見せる価値のあるはずです。」
「ニットウェアの専攻を希望するからニットウェアのポートフォリオを制作するのではなく、ポートフォリオとはあなたが学びたい分野に新しい視点を取り入れられるようなものを見せるものです。」
自由な学びを提供しているUALでは、様々な物事をカテゴライズする敷居を取り除き、自由な感性で経験やアイデアを作品に落とし込む創造力も持ち合わせている学生が求められます。ポートフォリオで見極められるのは、知識や技術ではなく制作プロセスから感じ取れる視点や価値観の変化のように思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
学生たちがお互いに刺激し合っている様子からCSMの魅力がとてもよく伝わってきました。
是非参考にして下さい!