ウラジミール・タトリンとは?生涯・代表作とロシア構成主義をわかりやすく解説

ウラジミール・タトリンとは?生涯・代表作とロシア構成主義をわかりやすく解説

アートコンサルティング

「ウラジミール・タトリンの名前は知っているけど、どんな人なのか知らない」
「ウラジミール・タトリンの作品って何がすごいの?」
「そもそもウラジミール・タトリンの作品って何があるのかわからない」

この記事ではそんな悩みを持った人向けです!

ウラジミール・タトリン(1885年〜1953年)は、ロシア構成主義を代表する美術家の一人です。

代表作は、実現しなかった幻の塔として知られる「第三インターナショナル記念塔(タトリンの塔)」と、壁の角に展開する彫刻「コーナー・カウンター・レリーフ」です。

この記事では、タトリンの生涯と代表作、同時代に生まれたロシア構成主義について解説します。

この記事でわかること
・ウラジミール・タトリンの人生

・ロシア構成主義の解説

・ウラジミール・タトリンの作品

この記事はウラジミール・タトリンについて3分で基礎から学べるものとなっています!この記事を読み終わったら、あなたはウラジミール・タトリンをもっと楽しめるようになっていますよ!

では、さっそくウラジミール・タトリンについて解説していきたいと思います!

ウラジミール・タトリンってどんな人?

ここではこんな悩みを解決します!
「ウラジミール・タトリンの名前は知っているけど、どんな人なのか知らない」

これから上記の悩みを持った人のために、ウラジミール・タトリンの人生についてご紹介したいと思います!

ウラジミール・タトリン(Vladimir Tatlin)は、1885年12月28日にロシア帝国で生まれました(出生地はモスクワとする説と、ウクライナのハルキウとする説があります)。フルネームは、ウラジミール・イェフグラフォビッチ・タトリン(Vladimir Yevgrafovich Tatlin)です。

ウラジミール・タトリンは14歳の頃に家から逃げ出し、生計を立てるためにキャビンボーイとして働いていました。そして17歳になった1902年からモスクワにある美術学校に通い始め、絵画・彫刻・建築について学びました。

しかし、1904年に父が他界し、ウラジミール・タトリンは芸術学校を中退しなければならず、その後彼はウクライナのオデッサで水兵としてエジプトやシリアを航海しました。

1905年からウラジミール・タトリンは再び、ロシアのペンザにある芸術学校に通い始めることが出来、1910年までそこでアートについて学ぶことができました。

芸術学校を卒業後、ウラジミール・タトリンは1911年、モスクワの文芸サークルで上演された風刺劇『ツァーリ・マクシミリアンとその不良息子アドルフ』の舞台美術・衣装を手がけ、舞台美術家としてのキャリアを歩み始めました。その後1915年と1918年には、ワーグナーのオペラ『さまよえるオランダ人』のための舞台美術の構想画(スケッチ)も手がけています(実際の上演には至りませんでした)。

ウラジミール・タトリンは1919年から1920年にかけて、彼の代表作となる「第三インターナショナル記念塔」(通称タトリンの塔)の設計に取り組みました。高さ約400メートルの塔として構想されましたが、資材不足などの事情から実現には至らず、縮小模型のみが制作されました。

その後、ウラジミール・タトリンはいくつもの展示会に作品を展示するかたわら、1927年からはモスクワの美術学校「ヴフテマス(国立高等芸術技術工房)」の金属加工学部で教授を務め、後進の指導にもあたりました。

そして、1953年5月31日、ウラジミール・タトリンはモスクワで息を引き取りました。

▼以下の動画では、ウラジミール・タトリンの展示された作品を見れます!

ウラジミール・タトリン 年表

1885年12月28日に生まれる
1902年モスクワの美術学校で学び始める
1905年〜1910年ペンザの美術学校で学ぶ
1911年モスクワで舞台美術家としてデビュー
1913年〜1914年パリでピカソのアトリエを訪れ、カウンター・レリーフの着想を得る
1915年「0,10」展でコーナー・カウンター・レリーフを発表
1919年〜1920年「第三インターナショナル記念塔(タトリンの塔)」を構想
1927年ヴフテマスで金属加工学部の教授を務める
1929年〜1932年人力飛行装置「レタトリン」を制作
1953年5月31日、モスクワで死去

ロシア構成主義ってなに?

ここではこんな悩みを解決します!
「ウラジミール・タトリンの作品って何がすごいの?」

ウラジミール・タトリンの作品は主にロシア構成主義と言われるジャンルのアートです。これから上記の悩みを持った人のためにロシア構成主義についてご紹介したいと思います!

ロシア構成主義は、ロシア革命が起こった1917年頃に、名前の通りロシアで誕生しました。

ロシア革命時はテクノロジーの発展が注目され、今まで人々の身近にあった芸術作品達が生活から遠くなり、切り離されるようになっていきました。

そこで芸術作品にも工業生産に使われる材料などを取り入れ、再び人々の生活に寄り添えるような作風にしたのがロシア構成主義です。

構成主義とシュプレマティズムの違い

1915年に開催された「0,10」展では、タトリンのコーナー・カウンター・レリーフと、カジミール・マレーヴィチのシュプレマティズム(絶対主義)の作品が、同じ会場の別々の一角に展示されました。両者は展示をめぐって対立したことが伝えられています。

シュプレマティズムは、現実の事物から離れた純粋な幾何学形態(四角形や円など)による絵画を追求した運動です。一方の構成主義は、鉄・ガラス・木材といった工業生産の素材を実際に組み合わせ、生活に役立つ芸術を目指した点で、シュプレマティズムとは異なる方向性を持っていました。

より詳しくロシア構成主義について知りたい方は以下の記事をご覧ください!
▼【まるっと理解!】ロシア構成主義ってなんですか?

ウラジミール・タトリンの代表作品

ここではこんな悩みを解決します!
「そもそもウラジミール・タトリンの作品って何があるのかわからない」

最後にここでは上記の悩みを持った人のために、ウラジミール・タトリンの作品を2つご紹介したいと思います!

代表作品一覧

作品名制作年所蔵・現況
第三インターナショナル記念塔(タトリンの塔)1919年〜1920年(模型)実現せず。オリジナルの模型も現存しません
コーナー・カウンター・レリーフ1915年国立トレチャコフ美術館、国立ロシア美術館ほか(後年の再制作版を含む)
レタトリン1929年〜1932年中央空軍博物館(ロシア・モニノ)

タトリンの塔

この作品はよくエッフェル塔と比較され、実現すれば当時のエッフェル塔(約300メートル)を上回る、高さ約400メートルの螺旋状の鉄塔になる計画でした。鉄・ガラス・鋼などの工業生産の素材が使われる予定で、ロシア構成主義の特徴が強く表れたデザインでしたが、資材不足などの事情から実現はしませんでした。

コーナーカウンターレリーフ

この作品はロシア構成主義の特徴がしっかりと出しつつも、ウラジミール・タトリンの経験も反映されています。ウラジミール・タトリンは空間を作り出すように物を配置することを勧める未来派のアーティストの作品に影響を受けていたり、バンデューラという楽器を演奏した経験があります。その経験がこの作品で表現されています。

よくある質問

「タトリンの『新しい世界のための新しい芸術』」とは何ですか?

これは、スイス・バーゼルのティンゲリー美術館が2012年6月6日から10月14日まで開催した回顧展「Tatlin: New Art for a New World」の邦訳です。20年以上ぶりとなるタトリンの大規模な回顧展で、同時開催された国際シンポジウムの記録集も出版されています(会期はすでに終了しています)。

タトリンはロシア構成主義の創始者なのですか?

タトリンは、鉄・木材・ガラスなどの素材を組み合わせたコーナー・カウンター・レリーフによって、ロシア構成主義の成立に中心的な役割を果たした美術家の一人とされています。ただし構成主義は複数の美術家の実践が積み重なって形づくられた運動であり、タトリン一人が単独で生み出したものではありません。

タトリンの塔(第三インターナショナル記念塔)は現存していますか?

いいえ。当時実際には建設されず、実現しませんでした。現在美術館などで見られる塔の模型は、2011年にロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(ロンドン)の展覧会のために新しく制作された復元模型などで、タトリン自身が制作したオリジナルの模型ではありません。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回はウラジミール・タトリンについて3分で基礎から学べるものように記事をまとめました。

ロシア構成主義のアーティストは他にも数多く存在します。ウラジミール・タトリンの作品をより楽しむためには、そんな他のアーティスト達の作品と比較する必要があります。

Euphoric " "では、今後も数多くのアーティストをご紹介していくだけではなく、弊社デザイナーが使っているAdobeソフトのイラレやフォトショのチュートリアル、3Dプリンターの解説などを記事にしています。

是非、そちらの記事も見てみてくださいね!

参考文献

TOP画像:https://www.widewalls.ch/artists/vladimir-tatlin/articles

https://en.wikipedia.org/wiki/Vladimir_Tatlin

https://whoswho.de/bio/wladimir-tatlin.html#

https://www.widewalls.ch/artists/vladimir-tatlin

https://thesketchline.com/en/pictures/corner-counter-relief/

 

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