【徹底解説】ストリートアーティストヴィールス(Vhils)とは?作品と人生を理解しよう!

軽歴

VHILS(本名:Alexandre Farto)は、ポルトガル出身のストリートアーティストで、彫刻を用いた独自の壁面アートで世界的に知られています。彼の作品は、公共スペースや廃墟にある壁を削って描かれることが多く、都市の歴史やアイデンティティに焦点を当てた表現が特徴です。また、VHILSは、さまざまな素材や技法を駆使して独自の世界観を構築しています。本記事では、彼の背景、作品、影響、評価について徹底解説します。

背景

ソース元

VHILSは、1987年にポルトガルのリスボンで生まれました。彼は、リスボン郊外の工業地帯で育ち、若い頃からストリートアートに触れる機会がありました。彼は、1990年代後半から2000年代初頭にかけて、タガス川沿いの工業地帯に広がっていたグラフィティやストリートアートのムーブメントに触発され、自身もアーティストとして活動を始めます。

アート技法

VHILSは、壁面を削ることで立体的なポートレートを描く独特の技法で知られています。彼の作品は、公共スペースや廃墟にある壁をキャンバスとして使用し、壁の表面を削り取ることで人物の顔を浮かび上がらせます。この技法は、彫刻の原理に基づいており、削ることで光と影を生み出し、立体的な表現を可能にしています。VHILSは、ドリルやハンマー、ピッケルなどの道具を使って壁を削るほか、酸や塗料を使った作品も制作しています。

作品

アーティストVHILS(アレクサンドレ・ファルト(Alexandre Farto)の芸名)は、壁や建物の表面を彫刻することで独特の肖像画を制作することで知られています。彼の具体的な作品には以下のものがあります。

“Scratching the Surface” シリーズ (2007-) –

VHILSが最も有名であるこのシリーズでは、都市の壁や建物から肖像画を創り出しています。

“Dissection” シリーズ (2013) –

このシリーズでは、ポスターや広告の層を剥がし、彫刻を施すことで新たな視覚的効果を生み出しています。

“Debris Series”  (2016) –

建物や壁の破片を再利用して、3Dのアート作品を制作しています。

“Explosive Series” –

爆薬を使って壁面に彫刻を施すことで、一瞬でダイナミックなアートワークを制作しています。

VHILSの作品は、ギャラリーやストリートアートフェスティバル、都市空間など、世界中で展示されています。彼のアートは、都市環境の変化や人々のアイデンティティに対するコメントとして解釈されることが多いです。

その他

2008年にヴィールスはロンドンで開催されたCans Festivalに作品を展示し、バンクシーのエージェントであるスティーブ・ラザリデス(Steve Lazarides)の目に止まりました。ヴィールスは彼から作品を制作するスペースを設けてもらい、次々に新しい作品を制作・公開しました。

その後、ヴィールスは有名ストリートアーティストであるシェパード・フェアリー(Shepard Fairey)と、2017年にはリスボンに作品を共同制作、2019年にロサンゼルスで開催された自身の個展「Annihiation」で「American Dreamers」という作品でコラボレーションしました。

以下の動画では、ヴィールスのアトリエや、作業工程が公開されています。

影響

アーティストVHILS(本名:アレクサンドレ・ファルト)は、多くのアーティストや文化から影響を受けていると言われています。彼が言及しているいくつかの重要な影響源は以下の通りです。

バンクシー (Banksy)

イギリスのストリートアーティストであり、政治的なメッセージを含む風刺的な作品で知られるバンクシーは、VHILSにストリートアートへの関心を呼び起こすきっかけを提供しました。

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ブレイク (Blek le Rat)

フランスのストリートアーティストで、ストリートアートのパイオニアとされるブレイクは、VHILSに都市空間を活用するアイデアを提供しました。

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ゴードン・マタ・クラーク (Gordon Matta-Clark)

彼の建物のカットアウトとディスアセンブルなどの作品は、VHILSが彫刻や切断を使ったアートへの興味を探求するきっかけを与えました。

ポルトガルのアズレージョ

Free Amazing Azulejo tin glazed ceramic tilework depicting pastoral scene and ship in port on wall of building in Porto city in Portugal Stock Photo

アズレージョはポルトガルの伝統的なタイルアートであり、VHILSの作品の色彩やパターンに影響を与えています。

グラフィティアート

Free Grafitti Stock Photo

10代の頃、VHILスはリスボンのグラフィティシーンに参加し、ストリートアートの技法やアイデアに触れる機会を得ました。

VHILSはこれらの影響を独自の技法やアプローチに取り入れ、壁や建物の表面を彫刻し、ストリートアートの新たな可能性を開拓しています。

ストリートアートってなに?

ストリートアートとは、壁や建物にカラースプレーやペイントを使って描く芸術。
公式にはストリートアートは犯罪とされています。

ストリートアートの始まりは1920年代から1930年代で、壁や電車、バスに書かれた落書きでした。そしてニューヨークを中心に展開し、現地のギャングを中心に活動が行われていました。

ストリートアートが一般人にまで広がったのは少し後の1980年代でした。理由としては、1980年代は若者が社会や政治を自分たちの手で変えていこうとする動きが始まった時期で、その影響からストリートアートが若者を中心に流行しました。そして、ストリートアートの作品が街に増えていったことで自然とストリートアートというものが、芸術界でも注目を集めるようになりました。

▼ストリートアートの詳細は以下で解説しています。
【まるっと理解!】ストリートアートってなんですか?

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ヴィールスの作品を描く対象が壁ということもあり、かなり大掛な制作工程になりますしかし、その分彼の作品から得られる感動やインパクトは計り知れません。

もし彼の作品を見れるのであれば、美術館の中ではなく、街中に展示されている物をみてみたいものですね!

参考文献

TOP画像:lusojornal|VHILS TEM DUAS NOVAS OBRAS PARIS

 



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