学生靴として馴染み深いペニーローファーを筆頭に、日本人の革靴文化に密接な関係性があるローファー。
近年ではカジュアルスタイルがトレンド傾向にあり、老若男女問わず人気の高いアイテムです。そんな中でも苦味走るアイテムとして、一目置かれている存在である「コブラヴァンプローファー」にフォーカスし、その魅了とおすすめのモデルを徹底紹介します!
目次
コブラヴァンプローファーとは
アイビールックのためにあつらえられたコブラヴァンプローファー
ローファーの起源は厳密には農具であるモカシンが始まりとも言われているが、現代のスタイルに近いモデルは、1920年代に英国王室や貴族階級に作られたルームシューズが、起源とされています。
その利便性とデザインの良さから外履き用の靴として流行し、イギリスで市民権を得たローファーはアメリカに渡り、1936年にアメリカのカジュアルシューズブランドG.H.BASS(ジーエイチバス)から、サドル飾りをつけたローファー、Weejuns(ウィージャンズ)が誕生したのです。
のちに「ペニーローファー」(別名:コインローファー)と呼ばれることとなったサドルつきのローファーは、1950年代には「アイビールック」として日本でも爆発的人気を得た、東海岸のアイビーリーガーのスタイルの定番アイテムとして、世界中で大きな流行をうみました。
実はそのアイビールックによって人気を得たペニーローファーのバリエーションとして生まれたのが「コブラヴァンプローファー」なのです。
コブラヴァンプローファーの特徴とは?
過去の記事でも紹介してきたペニーローファー・タッセルローファー・ビットローファーと違い、特筆するべきアイコニックパーツがないコブラヴァンプローファー。
そのアイコンがないデザインこそが、コブラヴァンプローファー最大の特徴と言えます。
装飾のないヴァンプ(甲の部分)のカットが、蛇のコブラの頭のような形に見えることからコブラヴァンプと呼ばれており、革の素材感や艶、エイジングが最も目立つアイテムです。
コブラヴァンプの”無装飾”を際立たせる、デザインポイントを一部紹介します。
Uチップモカ
「Uチップモカ」と呼ばれるUの字のようなカットとステッチが施されたヴァンプは、大きな面で足の甲をホールドするようなデザインになっています。
シューレースのないローファーの場合、足にフィットさせる唯一のポイントがヴァンプ部分になるため、サイズ選び・靴選びの際は他のモデルに比べても甲の高さや幅に細心の注意を払っての購入をおすすめします。
また、Uチップの縫製はミシン縫いからハンドソーンまでさまざまで、一様にUチップと言っても縫い方によってそのデザイン性が異なます。
特にコブラヴァンプは装飾がないため、ラスト(木型)の形状とUチップモカのデザインがそのデザインを大きく変える要点となります。
ビーフロール
「ビーフロール」とは、モカ、アッパー(靴本体)を固定する太い糸のステッチのことを呼びます。
凧糸で巻かれたローストビーフを彷彿とすることから名付けられている名称で、もちろん履き口部分、着脱の際に最もテンションのかかる部分の革を補強する意味合いを持ちますが、目を引く力強い独特なステッチは、デザイン性も含まれているステッチです。
コブラヴァンプローファーを代表する厳選3モデル
Florsheim(フローシャイム)Yuma
今も昔も生産・消費大国であるアメリカがうんだ老舗シューメーカー「フローシャイム」。アメカジ・アメトラ好きには言わずと知れた定番ブランドです。
1950年-60年代の世界的なアイビールックの流行の渦中にあったブランドの一つが同社であり、流行に敏感な若者たちの憧れのシューズブランドでもありました。
近年はカジュアル・スポーティな安価な靴の生産に切り替えられているため、ファンの間では新品よりもビンテージが愛される傾向が強いブランドです。
そんな玄人向けとも言えるフローシャイムの代表的なモデルを挙げるとすれば、コブラヴァンプのユーマが筆頭になるでしょう。
安価な大衆向けの革靴のラインナップが多い今のフローシャイムでも、何度も復刻している人気の強いモデルで、アメリカ靴らしいオーバー目なボリューム感が、コブラヴァンプの無骨さに相まって男らしさを感じるファン歓喜の名品です。
ボリューム感がありながらも、底付けには屈曲性の優れたマッケイ製法を使用しているため、実用性も抜群。コブラヴァンプの代名詞とも言えるモデルです。
REGAL(リーガル)
日本のシューズメーカーの最大大手とも言えるリーガルは、実はこのコブラヴァンプから始まったメーカーです。
1961年に日本で創業したリーガルは、元々はアメリカの軍靴をメインに生産していた同名のブランドが技術導入契約を結んことによって生まれたブランドです。その日本での生産の一足目のモデルがコブラヴァンプローファーでした。
アメリカと日本の技術者と職人の手によって生まれたリーガルのコブラヴァンプは、アメリカのリーガルの意匠を礎に日本人の足形にマッチする形状やデザインを研究した日本人のためのコブラヴァンプ。
正統派でもあるアイビールック、アメトラはもちろん、カジュアルスタイルでもマッチし、日本人の足に合うコブラヴァンプはヘビロテ間違いなしのアイテムです。
SHETLANDFOX (シェットランドフォックス)ヴァンプローファー
先述したリーガルが、1980年代にあえてのブランド名を外し、「シェトランドフォックス」を冠し、靴自体はもちろん箱やシューバッグにまで英国調に仕上げられ90年代にブランド縮小してしまったことから、靴好きに幻のブランドと言われていました。2010年後半にシェットランドフォックスは本格的に復活を遂げています。
リーガルのコブラヴァンプとはまた違う「イギリス靴」というアプローチから生まれるシェトランドフォックスのコブラヴァンプは、細部の削りこみ等にミリ単位での修正を加え、美しさと履きやすさどちらも両立したバランスの良さが特徴です。
また、リーガルとはまた一味違う、高級路線を走るシェトランドフォックスは、世界各地から希少性の高い高級レザーを採用し、特にイタリアやフランス等の名門タンナー(革工場)のカーフ(仔牛の革)や水染めのコードヴァンなど、靴好きにとって垂涎ものの素材を使用した人気の高いアイテムを取り揃えています。
まとめ
カジュアルスタイルに欠かせることのできない、ローファーの中でも「無骨さ」を個性にもつコブラヴァンプローファーは、シンプルながらもコアなファンを持つアイテムです。
カジュアルスタイルやトラッドスタイルに味わい深さのエッセンスを与えるコブラバンプローファーを履いて、これまでの無難なスタイリングをリフレッシュさせるのはいかがでしょうか。
今回は比較的安価なアイテムを紹介してきましたので、気になった方はぜひチャレンジしてみてくださいね。
他のサンダルも見たい方はこちらから!
【おすすめ靴】カジュアル・ビジネスどちらにも似合うタッセルローファー
【おすすめ靴】シンプルベーシック・無骨な味わいが魅力的なコブラヴァンプ
【おすすめ靴】夏のカジュアルスタイルをランクアップさせるペニーローファー
【おすすめ靴】カジュアルさエレガントさを併せ持つビットローファー
【おすすめ靴】ハイクラスさを感じる、革靴ライクなグルカサンダルの魅力に迫る
おまけ : フットウエア(靴)を本格的に学びたい方へ
世界一のファッション大学と呼ばれるセントラル・セントマーチンズ有するロンドン芸術大学への留学をおすすめします:)♪
興味がある方は下記のリンクを覗いてみてくださいね!
Euphoric ”RYUGAKU” -あなたにピッタリな海外大学・語学学校への留学サポート-
ユーホリックでは海外大学や語学学校への留学サポートも行っております。留学とは言っても世界中に様々な大学、学部がある中、自分にあった大学を探し出すのは非常に大変な作業になります。また、初めて海外留学する方にとって、留学はわからないことが多く、準備の段階で躓いてしまうこともあるかと思います。
Euphoric ”RYUGAKU”では、あなたにピッタリな大学を、あなたが何をやりたいかについて一緒に考えることからサポートし、その国に特化したおすすめのエージェントをご紹介します。語学力に自身の無い方には、留学前におススメの語学学校を紹介することもできます。一緒にあなたの留学を作り上げましょう!
ご紹介・ご相談の手数料は無料ですので、まずは下記フォームよりお気軽にお問い合わせください!
Euphoric “Ryugaku” | 無料相談予約受付フォーム
「PORTFOLIO SENSEI」-ポートフォリオ添削サービス-
ご自身のポートフォリオに出来に満足していますでしょうか?
Euphoric ” “の運営元であるユアムーン株式会社では、「PORTFOLIO SENSEI」というポートフォリオ添削サービスを提供しています。
「海外美大・芸大への入学」を目指す方にはポートフォリオ提出は高確率で必須となっています。
是非この機会にあなたのポートフォリオを最大化させませんか?
添削サービスはユアムーン株式会社の現役クリエイター陣が見極め、添削・ご指導させていただきます!
一緒に夢を掴みとりましょう!